MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、2025年3月28日に取締役会を開き、傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険を2027年4月目処に合併することを発表しました。今後、2社の合併方式や合併後の商号、経営陣の人選など具体的な検討に向けた協議を2025年4月から始めるとしています。

事業会社の売上高に近い正味収入保険料は、2社の単純合算で約2兆9922億円(2024年3月期)となり、東京海上日動火災保険の約2兆4179億円を抜いて、国内首位の損害保険会社が誕生し、大手3社の損保業界に再編されます。

2社は合併に向け、MS&ADの実質筆頭株主である日本生命保険や、あいおいの前身である旧千代田火災海上保険の大株主で親密先のトヨタ自動車グループと合併後の新・損保会社における事業体制や取引関係の維持・強化が重要となります。

今後の合併協議で、重要なのは合併比率ですが、合併比率を算定する際の参考指標として、持ち株会社に対する配当は、三井住友海上とあいおいの比率が75対25程度です。また、正味収入保険料ベースでは、三井住友海上の1兆6233億円に対して、あいおいは1兆3689億円となっており、比率は54対46と8ポイント程度の差となっています。
新・損保会社における2社の経営陣の比率は、合併後の合併比率により大きく影響します。

今後2社は合併により、両社が委託している保険代理店とその顧客のためになる、新損保会社の誕生を期待したいと思います。

○合併スケジュール(2025年4月から合併協議開始)
2025年度〜組織・要員・人事制度等の調整、システム統合

2026年度〜当局認可手続き

2027年4月〜合併新会社

▼MA&AD合併に向けた対応に関するお知らせ(MS&ADホールディングス)
https://www.ms-ad-hd.com/ja/news/irnews/auto_20250328503459/pdfFile.pdf

▼合併損害保険会社について(MS&ADホールディングス)
https://www.ms-ad-hd.com/ja/ir/ir_event/event/event2024/main/0111111118/teaserItems1/0/linkList/01/link/250328_2_J.pdf